Vol.010『東京2020パラリンピック / 大会に向けた準備』

2021年3月に予定されていた選考会が新型コロナの影響で延期となり、その2か月後、5月21日〜23日に横浜国際プールで開催された『World Para Swimming公認 2021ジャパンパラ水泳競技大会』が、東京2020パラリンピック出場がかかった大会となった。

僕は、大会2日目の男子100m自由形、3日目の男子100m背泳ぎのレースに出場した。

2日目の自由形は予選突破基準タイムをクリアし、決勝へ。
決勝は3レーンで泳いだ。隣の2レーンは同年代で切磋琢磨してきた荻原虎太郎選手、4レーンは尊敬する大先輩の山田拓朗選手だった。

3日目の背泳ぎはとても手ごたえのあるレースができた。予選タイム(01:09.97)は当時の自己ベスト、日本新記録、大会新記録で、東京パラへの派遣基準を突破した。続く決勝では自己ベスト更新はならなかったが、こちらも派遣基準を突破し、東京パラの切符を手にすることができた。

パラリンピックの代表になって、日体大水泳部での練習では1レーンを専用で使わせてもらえることになった。選手はそれぞれ、次に出場する大会の時期によって練習強度のあげ方が違うので、専用レーンをいただけたのはとてもありがたかった。

僕に合った強度の練習メニューを鷲尾コーチに組んでもらい、東京パラ本番に向けて準備を重ねた3か月はあっという間に過ぎていった。
そして、2021年8月25日、東京アクアティクスセンターで、僕にとって初めてのパラリンピックが幕を開けた。

鷲尾コーチ談

ジャパンパラで自己ベストをたたき出したのはさすがだと思いました。
代表の切符を手にして以降、専用レーンをいただいたおかげで、窪田君の強度に合わせた練習メニューを設定できたり、水中撮影も存分にすることができたりして、とても助かりました。
まわりのみなさんにも支えられながら、本番に向かっていきました。

World Para Swimming公認 2021ジャパンパラ水泳競技大会に出場した時の窪田幸太の写真
窪田幸太 公式インスタグラム窪田幸太 公式インスタグラム