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出向

PROJECT STORY #4

NTTファイナンスという「信用」で、グループに飛躍を。

海外デバイスメーカーとのパートナーシップ締結プロジェクト

NTTグループへの貢献。それは、NTTファイナンスにとって最大ともいえるミッションだ。ある時NTTファイナンスに舞い込んだ、世界的なデバイスメーカーからの誘い。前例のないパートナーシップの締結を通じて、グループ会社の売上拡大を果たせるか。社内外からの注目を集めながら、大島の奮闘が始まる。

WATARU OSHIMA

国際政治経済学部 国際経済学科 卒
2015年4月:
入社。中国支店に配属され、広島県や山口県を対象エリアとして一般企業や官公庁向けのリース営業を行う。
2017年4月:
NTT営業部門に配属。NTTグループ各社に対する営業活動を行う。

海外メーカーからの白羽の矢。

たとえば「NTTグループA社の回線+NTTファイナンスの端末」。そんな「合わせ技」で成り立つリースがある。A社が自社回線とタブレット端末のリースをセット販売し、NTTファイナンスは端末の調達を行う仕組み。その関係性だけを見れば「仕入れ役」だが、肩を並べてクライアントへの提案を行なうことも珍しくない。連携してNTTグループを盛り上げていく存在だと言えるし、そうあるべきだと大島も考えている。

NTTファイナンスに、旧知の取引先を介してこんな打診があった。「とあるデバイスメーカーの日本法人が、パートナーになるリース会社を探している。興味はないか?」。簡単に言えば、そのメーカーから端末の供給を受けてみないか、という話だった。

スマホやタブレットのライフサイクルが伸びるにつれて、消費者の買い替え頻度は落ちている。しかし法人向けのリースなら、定期的な入れ替えが確実に発生する上、ボリュームも見込める。メーカーにとって、リース会社と組むメリットは大きい。ただし、どこでもいいというわけではない。大切なブランドを預ける以上、実績と信用がじっくり吟味される。その結果、NTTファイナンスに白羽の矢が立ったのだ。そして、この話に色めきたったのがA社だった。

リースにおける
NTTグループ会社との協働例

悲願の端末。

実はA社にとって、そのメーカーの端末はノドから手が出るほど欲しいアイテムだった。世界的なブランドであり、日本での人気も非常に高いからだ。ところが、過去に試みた交渉はすべて不成立。A社ばかりではなく、ほかの回線ソリューション会社も同様だった。それほどまでにパートナー選定の基準は厳しい。しかし、晴れてNTTファイナンスがパートナーになれたならA社にも念願の端末が回ってくる可能性がある。

大島は意気込んで、メーカーにA社を売り込んだ。だが、答えはあっけなく「ノー」。ただ、メーカーの厳格さを知っている大島たちにとっては、予想通りの結果とも言えた。長期戦の覚悟はできている。

大島は、A社のポテンシャルを繰り返しアピールした。日本法人の担当者は前向きに話を聞いてくれるのだが、本国の判断はなかなか覆らない。おまけに、海を越えたやりとりには時間がかかる。「NTTファイナンスを介してなら、端末を供給してもよい」。そんなお墨付きをもらえたのは、じつに半年後のことだった。

前例がない。つくるしかない。

A社の一件に限らず、交渉はハードなものだった。そもそも前例がないため、スキームを1から構築し、制度化しなければならない。メーカーとNTTグループ各社、関係する全方位が納得するように企画を立て、ひとつひとつ了解を得ていく。いつもなら、大島たち営業が「各社の意見集約」、企画のメンバーが「制度化」と役割分担するのだが、初めて尽くしの今回はそんなことを言っていられない。全員が一体となって知恵を絞る。

たとえば、タブレットの修理保証。エンドユーザーからすれば「ついているのが当たり前」だ。一方で、提供側の誰かがリスクを負わなければ成り立たないサービスでもある。まずは付き合いのある保険会社に商品を企画してもらったが、やはりカバーし切れない部分が残ってしまう。そこで、もともとメーカーがオプションとして用意していた修理保証をリースで提供するという方法を思いついた。もちろん「思いついたから即実行」という具合にはいかない。日本法人を経由してメーカーの海外本社にアイデアを提示し、判断を待つ。ダメ出しがあれば修正案を送り、また待つ。じりじりとした時間が過ぎる。

難易度の高さと待ち時間の長さに苦労しながらも、大島はモチベーションを高く保ち続けていた。プロジェクトは社内の注目を集めており、成功へのプレッシャーは大きい。だがそれ以上に、前例のないことを任される喜びを大島は強く感じていた。

大島のある一日

10:00
打ち合わせのため、NTTグループ会社へ直行。エンドユーザーへの提案内容について議論。
11:00
2社目のNTTグループ会社で打ち合わせ。
12:00
出先で昼食。
13:00
メールチェックと事務処理。進行中の案件についてリース料率を決定し、それに基づいて提案書を作成。
16:00
週に一度のチームミーティング。それぞれの仕事の進捗状況を共有し、アドバイスを交換。
17:30
退社。

貢献のスケールを広げたい。

壁を乗り越えた結果は目覚ましいものだった。新たなスキームによるリースが始まると、半年ほどで数万台もの端末が納入された。そこにはもちろん、A社が売り上げた分も含まれている。金額にすると数億円の売上拡大だ。前例がないソリューションを作り上げたことにより、A社が大喜びしたのは言うまでもない。

グループの躍進を後押しすることができた。その嬉しさとともに、大島は社会貢献の手応えも感じていた。リモートワークが急速に定着する中で、回線と端末に対するニーズは高まっている。そこに、NTTファイナンスにしかない選択肢をもたらすことができたからだ。

この結果を、メーカーも高く評価した。「また一緒に、新しいことをやろう」。そんな声もかかっている。そう、このプロジェクトはあくまでも始まり。さらに大きなスケールで、さらにボーダレスに。NTT・TCリースに会社が変わっても、グループへの貢献を果たす機会を大島は変わらず狙い続けている。