Vol.013NTTファイナンスとの出会い

これまでの人生、いくつかの分岐点があった。
そのたびに人に恵まれ、出会いに恵まれ、ここまで来たと感じている。

大学4年の秋、パラリンピック東京大会が終わり、大学卒業後の進路という課題に直面していた。
「自分は何をやりたいんだろう」「どんな職につきたいんだろう」。

水泳がしんどくなって約1か月練習を休んだ高校生の時以来、自分と向き合って出た答え。それは「水泳以外にやりたいことが思い付かない」だった。
そう、僕はいつだって「水泳がやりたいんだ」と、自分の気持ちを再確認することができた。

問題は、「水泳は続けたい。でも、仕事をしながら水泳を続けるなんてことができるのだろうか」という点だ。パラ水泳の先輩方にいろいろと相談にのっていただいたなかで、「NTTグループでパラアスリート社員を探している会社がある」との情報をもらい、面接の機会を得ることができた。

面接当日、最初にお会いしたのは、今も多方面でお世話になっている広報部門の小澤さんだった。小澤さんの第一印象は「スタイルのいい、カッコいいイケおじ」(笑)。

僕からは「鷲尾コーチとともに水泳競技を続けてパリパラをめざしたいこと」、「競技特性上オフシーズンがないこと」、「競技を終えたあとのキャリアのこと」など、社会人アスリートとしてどのように取組んでいきたいかを伝えた。
小澤さんからは、「NTTファイナンスとして初のアスリート社員の採用に期待すること」「アスリート社員としてどのように会社に貢献できるか」といった視点での話もしてもらった。

NTTファイナンスに出会うまで、正直「環境を与えてほしい」と思うことはあっても「自分が会社のために貢献できることは何か」という考えに至ったことはなかった。
話を聞いて「競技活動を通じて自分も会社の力になりたい」と思えたことが、入社の決め手になった。

また、「会社として自分のことを全力でサポートし、応援してもらえる」ということを強く感じ、「自分もそれに応えたい」という気持ちが芽生えた。今は結果を出してみなさんの応援に応えることが一番。そこには入社以来変わらず、プライド持ってやっている。

4月からは服装も変わる。学生時代は短パンとTシャツの4年間だったが、4月からはスーツで出勤。身が引き締まる思いだった。

入社直前の3月、世界選手権の選考会は、就職活動で練習を休んでいたこともあり惨敗だった。しかし、入社後、数々の大会を経験し、みなさんの応援による後押しもあり結果を残すことができている。
次回は社会人として臨んだ大会について、僕が感じたことにふれていきたい。

小澤さん談

当社初のシンボル社員を採用するにあたり柔道、陸上、水泳、カヌーなどさまざまな競技のパラアスリートを調べている中に、黒縁眼鏡をかけた窪田さんがいました。
実際に会ってみると予想以上に細身で華奢な身体に驚きましたが、話してみると競技に対する自分の希望をはっきりと口に出し、目標に対する意思が強い人だと感じました。採用担当幹部にも会ってもらい「通常選考でも残る人材だ」と言ってもらった時はうれしかったです。
採用に向けては、初めてということもあり参考にする規程類の取り寄せや勤務形態、専属コーチの報酬など一から準備しなければならず、NTTドコモをはじめシンボル社員を採用している各グループ会社に嫌がられるくらい頻繁に連絡しながら準備していきました。
なので、4月1日の入社式にスーツを着た窪田さんを見たときは感慨無量でした。

お母さん談

「NTTファイナンスで、会社に入っても水泳を続けていける」とうれしそうに報告してくれた幸太を見て「とにかくよかった」と、素直に親としてほっとしました。

入社時、まだスーツに着られてる感じ?
入社時、まだスーツに着られてる感じ?
2024年3月パリパラ選考会にて小澤さんと
2024年3月パリパラ選考会にて小澤さんと
窪田幸太 公式インスタグラム窪田幸太 公式インスタグラム