Vol.017みんなの応援をチカラにいざパリへ

会場に駆けつけてくれる方々の声援は、いつも僕を後押ししてくれる。
特に決勝で自分の名前がコールされた時に客席から声援があがると、素直にうれしい。

学生時代も現地で応援してくれる仲間はいた。それは同じ部活の仲間だったり友人だったり、ふだんからよく知る人たちがほとんどだった。

僕が勤務している会社は、全国4,000人の社員がいる。
応援に来てくださる社員の方のなかには、正直なところ会場で初めて会う方も多いし、名前も知らない方もいる。
僕は野球観戦が好きで、時間ができた時には球場に足を運ぶことも多いが、そこに行けば少なくとも2時間以上は野球を楽しむことができる。
それと比べると「1分少しのレース」は瞬間のできごとだと思う。
加えて、レース会場は近場ばかりとは限らない。
わざわざ僕のために会場に足を運んでくださるみなさんには感謝の気持ちでいっぱいだ。

入社時はコロナ禍で無観客の大会が続き、最初に会社のみなさんが応援に来てくれたのは、2022年9月の『ジャパンパラ水泳競技大会』だった。声援を受けて、会社の一員として競技している実感が湧いた。思い出深い大会だ。

応援グッズも広報の山脇さんが手配してくれて、どんどん充実している。
最初は横断幕。会場で自分の横断幕を見た時はびっくりした。うれしいけど照れくさくもあった。
今はその横断幕が掲げられた場所が、僕の応援団の目印となっている。
オフィスには僕の等身大パネルがあり、社員のみなさんからは応援のメッセージもたくさんいただいている。
パリパラに向けて壮行会も開いてもらい、そこでも多くのみなさんからエールをもらった。

東京大会は無観客だったので、僕はまだパラリンピックの声援を知らない。
昨年のマンチェスターでの世界大会と中国・杭州のアジア大会ではたくさんの声援の中で泳いだが、「パリはもっとすごいと思うよ」と、先輩たちから聞いている。
声援を聞いても舞い上がらないメンタルも大事!プロ野球観戦で、大好きなマリーンズの声援を聞きながら、「さすがにマリーンズ以上の声援はないだろう」なんて思いながら、このくらいの声援のなかで泳ぐ自分をイメージしてみたりもしている。

パリに向けて、ワクワクがいっぱいだ。
みなさんの声援をチカラに、さあパリへ!

直属の上司・龍田さん談

仕事にも水泳にも真摯に向き合っている姿を見ているので、大会があると、職場の仲間と一緒に現地で声援を送りたくなります。その声援が少しでも窪田君の力になっていたらうれしいなと思います。

お母さん談

レースでは会社からたくさんの方に応援に来ていただき、本当に感謝しています。
いろいろな方に支えられて競技ができていることに感謝し、けがや病気に気をつけて、よりすばらしい結果を出してほしいと思います。

マンチェスター世界選手権にも駆け付けた龍田さんと窪田さんとの写真
マンチェスター世界選手権にも駆け付けた龍田さん
窪田幸太 公式インスタグラム窪田幸太 公式インスタグラム