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Vol.018Paris 2024 Paralympics/できることは全部やった。いざフランスへ!
2024年8月31日、ラ・デファンス・アレナ。
Paris 2024 Paralympics 競泳 男子背泳ぎ100m(S8)表彰式。
国旗掲揚。中央にスペインの国旗、その右横に日の丸。僕の胸には銀メダルが輝いていた。
望んだ色ではなかったけれど、ここまで僕を応援してくれた、たくさんの人の想いが詰まったメダルは、想像以上に重かった。
メダルを胸に、会場に高々とあがっていく日の丸を眺めながら僕は、代表内定からここまでの約5か月間に想いをはせていた。
3月9日の代表選考会後、2つの国内大会に出場した。タイムは1分6秒台と7秒台。自己ベストの5秒台には及ばなかったが、泳ぎは固まってきていたので、焦りはなかった。タイムを縮めるために、スタートとターンとタッチ、局面的な部分の精度アップに取組んだ。
ある日、木村敬一選手から「本番までに、これやっておけばよかったと後悔しないように、できること、やろうと思っていることは全部、ちゃんと準備しておいたほうがいいよ」とのアドバイスをもらった。過去4回パラリンピックに出場した経験から木村さんが強く意識して実践していることだそうだ。
国内での練習をやり切ることは当然のこととして、フランスに行ってからの自分を想像してみる。これまでの国際大会よりも長期にわたる遠征だし、自国開催だった前回大会の東京2020とも大きく勝手が違う。練習環境も食事もベッドも変わる。まだ国内で事前に準備できることがあるのではないか。
万全の体調で本番を迎えるために、食事は重要だ。フランスでは基本、パンが主食になる。米もあるけど、日本の米と種類が違う。食べられなくて体重が減ってパワーが落ちると困るので、栄養士の方と相談してアルファ米を約1か月分(70袋)持っていくことにした。連盟で炊飯器を持っていくとのことだったので、向こうでの炊飯も検討したが、1袋(250g)1食分のアルファ米のほうが準備も栄養面の管理簡単だ。
しっかり寝て体調をキープするために、マットレスと枕も用意して持っていくことにした。
遠征のために用意したスーツケースは2つ。1つはアルファ米でぎっしりだ。それにマットレスと枕を入れたケースの合計3つが僕の荷物だ。順調にパッキングを完了し、念のためと思いそれぞれの重量をチェックしたら、アルファ米のスーツケースが規定の重量をオーバーしていた。「確認してよかったー」と思いながら、マットレスのケースに重量オーバー分のアルファ米をせっせと詰め込んだ。3つとも規定重量内に調整し、出発準備は完了した。
8月10日、僕たちはパリに向けて出発した。
さあ、いよいよだ!「待ってろ、パリ!」なんてほどテンションが高かったわけではないが、「ここまで、できることはすべてやり切った」との思いを胸に、飛行機に搭乗した。
お母さん談
大会前は、本人のプレッシャーにならないように応援する言葉(がんばれなど)はあまり言わず、パリの天気や気温、食べ物はどんな感じなのかなど、他愛もないことをラインしていました。体調は、大丈夫か、ご飯はちゃんと食べているか心配でした。私のほうがドキドキしていたかもしれません。
