入金消込とは?方法・手順からよくあるトラブルの対策までをわかりやすく解説!
経理部門では入金の消込(けしこみ)業務にかかる時間は膨大で、なかでも月末などの締め日に作業が集中することが多く、担当者にとっては大きな負担となっています。
本記事では、よくある入金消込の方法や手順、起こりやすいトラブルと対策などをまとめましたので、最後までご覧ください。
なお、NTTファイナンスでは入金消込が自動的に反映され、工数の大幅な削減が図れる「楽々クラウド決済サービス」を提供しています。
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目次[非表示]
入金消込とは
入金消込(けしこみ)とは、企業が「売上として計上した請求データ」と「実際に入金されたデータ」を照合し、入金状況を確認・記録する一連の業務をいいます。
具体的には、下記のような業務内容が含まれます。
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入金消込業務の役割
入金消込は、主に下記5つの点から企業にとって重要な役割があります。
1.未収金の管理 |
未入金の発生を早期に把握し、回収を促すことで未収金のリスクを防ぐ |
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2.正確な売上の把握 |
正しい会計処理に基づき、適正な納税額を算出できる |
3.経営状況の把握 |
売上状況を正確に把握し、最適なタイミングでの経営判断に役立つ |
4.資金繰りの透明性と不正防止 |
入金消込業務を適切に管理し不正を防止する |
5.顧客との信頼関係維持 |
入金状況を正確に把握することで、顧客からの入金確認や返金処理などに迅速に対応できる |
このように、入金消込は単なる事務作業ではなく、企業の健全性や顧客との信頼関係、円滑な経営を支える大切な業務です。
入金消込の現状と課題
2024年5月、Sansan株式会社が同年4月に実施した「入金消込に関する実態調査」結果が発表されました。
請求業務を担当する全国の経理担当者690名を対象に実施した結果によると、入金消込業務に課題を感じている人は約70%以上、1社あたりの入金消込作業件数は月に平均約2,500件、作業時間は約170時間にも及んでいます。
出典:Sansan株式会社(Sansan、「入金消込業務に関する実態調査」を実施 ~経理担当者の7割以上が課題ありと回答。自社口座への入金確認は8割以上が目視~)
こうした実情から、入金消込の業務は時間と労力がかかるだけでなく、長時間にわたる単純作業で集中力が低下し、人的ミスも起こりかねません。
さらに、入金処理が集中する月末・月初では担当者への負担も大きく、「休みを取りづらい部署」「担当者の負担が大きい部署」など、経理業務自体への敬遠にもつながり、人手不足に拍車がかかるおそれもあります。
このような課題を解決するためには、入金消込の効率化や自動化が不可欠です。
入金消込の方法
入金消込を行う方法は、導入しているシステムなどによって異なります。ここでは、一般的に用いられている5つの方法について解説します。
消込方法 |
メリット |
デメリット |
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それぞれの方法やメリット・デメリットを参考にしていただき、自社に最適な方法を検討する際にお役立てください。
なお下記サイトでは、入金消込ができるサービスについてさらに詳しく解説しています。
13のサービスを4つのタイプに分けて紹介しているので、併せて参考にしてください。
方法1.表計算ソフトExcel
表計算ソフトのExcelで1行ずつ照合したり、フィルター機能や関数、マクロを使ったりする方法です。
メリット |
デメリット |
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特別なツールやシステムがなくてもMicrosoftOfficeが導入されているパソコンがあればできるため、取り入れやすい点がメリットといえます。
ただし、顧客が複数の請求を一つにまとめて入金したり、子会社宛ての請求を本社がまとめて入金したりするなどの複雑な入金形態には対応が難しいこともあるため、注意が必要です。
方法2.銀行系システム
全銀協規定フォーマット(全国銀行協会連合会がデータ伝送を行うために定めたフォーマット)により、消込作業を自動化する方法です。
メリット |
デメリット |
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クラウドサービスのため、インターネットに接続できるパソコンがあれば複数のユーザーが利用できますが、サービスによって異なるため、事前に提供会社のサービスに詳細を確認しましょう。
銀行口座との連携などで大幅な業務効率化とミスの削減が期待できる一方、初期費用や月間の取り扱い件数の制限などには留意する必要があります。
方法3.会計システム
会計ソフトやシステムの入金消込機能を利用する方法です。
メリット |
デメリット |
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銀行口座と連携し入金データを自動で取り込んで会計データと連携することで、仕訳作成が自動化できます。
会計ソフトによって搭載している機能に差があるため、自社に必要な機能があるシステムを選ぶことが重要です。
方法4.販売管理システム
販売管理ソフトやシステムの入金消込機能を利用する方法です。
メリット |
デメリット |
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見積もりから入金までの一連の流れを管理できるものがある一方で、入金消込機能が搭載されていないケースもあるため、自社に合ったシステム選びが必要となります。
方法5.集金代行サービス
顧客からの集金を代行するサービスを活用し、自動で消込を行う方法です。クレジットカードや銀行振込など、複数の決済手段に対応した入金消込に対応できます。
メリット |
デメリット |
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顧客情報と消込データを組み合わせ、顧客の入金傾向や購買履歴を分析し、顧客のニーズに合わせたサービス提供や販促活動につながる点もメリットです。
ただし、データ形式の相違やサービス利用に関する費用には留意する必要があります。
ちなみに、NTTファイナンスが提供している回収代行サービスは、消込データをCSV出力できるため、自社の顧客管理システムに取り込んで管理することも可能です。
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入金消込の流れと仕訳
本章では、「10万円の商品をお客さまに販売した場合」を例に入金消込の流れをお伝えします。
流れを把握し、日々の業務における入金消込をスムーズに行いましょう。
1.売掛金の計上
売掛金の計上は、商品やサービスを販売した時点で行います。
売上を記録しながら、代金の回収が未完了であることを帳簿に反映します。
借方 |
貸方 |
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売掛金 |
100,000円 |
売上 |
100,000円 |
この時点では、「商品は販売済みだが代金が未回収の状態」として記録されます。
2.入金の確認と売掛金の消込
取引先から代金が支払われたら、請求内容と入金額を照合し、売掛金を消し込む処理を行います。
売掛金と同額の入金が確認できたら、次に売掛金を帳簿から消す仕訳を行いましょう。このときの仕訳は下記のとおりです。
借方 |
貸方 |
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普通預金 |
100,000円 |
売掛金 |
100,000円 |
この消込仕訳を行わないと、売掛金が残った状態になってしまい業務に支障が出ることもあります。
なお、仕訳作業そのものについての詳細を知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
入金消込で起こりやすいトラブルと対策
次に、入金消込で起こりやすい5つのトラブルとその対策の具体例を見ていきましょう。
- 入金された金額と請求金額が違う
- 想定していた入金日と実際の入金日が異なる
- 振込名義人が請求先の企業名と一致しない
- 入金があるにもかかわらず消込処理がされていない
- 同じ入金を誤って二重に消し込んでしまう
トラブルの原因と対策を把握し、自社のケースと照らし合わせてみてください。
トラブル1.入金された金額と請求金額が違う
入金された金額が請求金額と異なるトラブルです。考えられる主な原因として、下記が挙げられます。
- 顧客による振込金額の間違い
- 端数処理の誤りや請求書情報などの入力ミス
- 複数請求の合算間違い
次のような対策をとり、起こりうるミスの発生リスクを減らすことが重要です。
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トラブル2.想定していた入金日と実際の入金日が異なる
本来想定されていた入金日と、実際の入金日が異なるトラブルもあります。考えられる主な原因として、下記が挙げられます。
- 手動記録による日付ミス
- 複数システム間の時差
- 休日や祝日が入る場合の誤解釈
次のような対策を行うことで入金消込における日付管理の精度が向上し、正確で迅速な作業につながります。
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トラブル3.振込名義人が請求先の企業名と一致しない
振込名義人が請求先の企業名と一致しないトラブルでは、主な原因として下記が考えられます。
- 顧客による異なる名義での振込
- 顧客による振込時の企業名入力ミス
- システム連携時のエラー
企業名の不一致は、顧客からの問い合わせへの対応の遅れや顧客の情報共有不足など、顧客とのコミュニケーション不足から生じることもあります。
下記のような事前の対策を心がけましょう。
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トラブル4.入金があるにもかかわらず消込処理がされていない
入金があるにもかかわらず消込処理がされていない、消込漏れのトラブルです。考えられる主な原因として、下記が挙げられます。
- 消込作業担当者の確認不足
- 入金データと請求データの照合が不十分
- 消込処理のシステム化が不十分
消込漏れは、手作業によるミスやシステム連携の不備などが多くを占めています。
イレギュラーな入金が発生した場合などにも対応できるよう、下記のように定期的な確認と機能の活用が必要です。
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トラブル5.同じ入金を誤って二重に消し込んでしまう
同じ入金を誤って二重に消し込んでしまう、重複消込のトラブルもあります。主な原因として、下記が考えられます。
- 消込処理に関する記録不足
- 担当者間の連携不足
- システムによる重複チェック機能不足
重複消込を未然に防ぎ、より正確に入金管理をするため、次のような具体策を徹底しましょう。
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対策はしっかり実施しているのにミスや負担が減少しないという場合、入金消込を代行して効率化を図れるサービスを使うのもおすすめです。
次の章で、入金消込サービスを選ぶ際のポイントを紹介します。ぜひ参考にしてください。
入金消込サービスを選ぶ際のポイント
入金消込システムなどの自動化ツールを選ぶ際には、下記の5つのポイントを考慮しましょう。
1.自社の業務規模に合うか |
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2.オプションも含めて予算の範囲内か |
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3.必要な機能は搭載しているか |
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4.導入後のサポート体制は万全か |
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5.誰でも操作できそうか |
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入金消込を効率化するおすすめサービス2選
本章では、 入金消込の効率化におすすめのサービス2つをご紹介します。
自社が効率化したい業務をふまえ、チェックしてみてください。
サービス1.回収代行サービス
「回収代行サービス」は、請求データの作成から入金管理までをNTTファイナンスが一括して代行し、企業の業務効率化を支援するサービスです。
入金データと請求データを自動照合するため、入金確認の負担軽減が実現できます。
さらに、下記のように顧客が選択できる支払い方法が豊富なため、顧客満足度が高い点も大きなメリットです。
※電話料金合算とは、NTTグループ各社の通信料金などと一緒に請求する支払い方法です。 |
請求情報さえ作成すれば自動でエンドユーザに請求してくれるため、入金消込だけでなく請求業務全般の効率化に有用です。
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サービス2.楽々クラウド決済サービス
楽々クラウド決済サービスは、顧客情報の管理から請求・回収までの自動化を実現するサービスです。
請求ごとの収納状況を一覧で確認できるため、入金確認作業の負担もかかりません。自治体や学校・塾など多種多様な業種で導入されているのも特長です。
楽々クラウド決済サービスでの支払い方法は次のとおりです。
※電話料金合算とは、NTTグループ各社の通信料金などと一緒に請求する支払い方法です。 |
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【本記事のまとめ】
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多くの担当者が課題を感じている入金消込業務は、入金消込の方法やツールを見直し、自動化することがおすすめです。
とはいえ、新しいツールやシステムを導入するには、導入可否の決定権をもつ上司を説得することがまず必要となります。
そのためには、ツールやシステムの費用対効果、実際に導入した企業の事例、複数サービスの価格比較など、売上アップと業務効率化の根拠を示す説得力のある材料の用意が欠かせません。
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