請求書払いとは?業務の流れ、メリット・デメリットなど総まとめ
請求書払いとは、商品やサービスの提供者が購入者に後日の支払いを認める取引方法です。
企業間の取引で多く使われている、この請求書払いについて、基礎知識を押さえておきたい人もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、下記の内容を紹介します。
- 請求書払いの概要
- 請求書払いを実施する流れ
- 請求する側・請求される側のメリット・デメリット
この記事を読むと請求書払いのイロハがわかるようになるので、ぜひ最後までご一読ください。
目次[非表示]
「請求書払い」とは?
請求書払いとは、商品やサービスを受けたあと、後日届く請求書に従って代金を支払う取引方法です。
通常、商品やサービスの提供後に請求書が発行されます。そして購入者は、指定された期日までの支払いが必要です。
この取引方法は広く知られており、特に企業間取引でよく活用されています。信用取引の一形態として、請求書払いは重要な役割を果たします。
では、請求書払いの具体的な流れはどのようなものでしょうか。次の章で詳しく解説していきます。
請求書払いを実施する流れ
請求書払いの主な流れは、次の4ステップです。
順番に見ていきましょう。
1.与信審査の実施(契約書の締結)
請求書払いの最初のステップは与信審査です。この段階で、販売者は購入者の信用状態を慎重に確認します。後払いにはリスクがともなうため、この評価は非常に重要です。
審査では、購入者の財務状況や過去の取引実績などを詳しく調べて、支払能力や信頼性を判断します。
与信審査をクリアすると、次は契約書の締結です。両者の間で取引条件を定めた契約書を作成します。
この契約書には支払期限や支払方法、遅延利息など、重要な事項をしっかりと明記しましょう。これが取引の基盤となり、お互いの権利と義務を明確にします。
適切な与信管理は、後々の代金回収トラブルを防ぐうえで非常に大切です。適切かつ慎重に行うことで、スムーズな取引関係を築けます。
2.請求データに基づく請求書の作成・送付
商品やサービスの提供後、販売者は請求書を作成して購入者に送付します。この請求書には取引内容、金額、支払期限など詳細な情報を記載しましょう。
正確な請求書の作成は、その後の支払いをスムーズに進めるうえで非常に重要です。間違いのない請求書があれば、支払い漏れや遅延を防げます。
近年、請求書作成システムがかなり普及してきました。システムを利用することで、請求書の作成から送付までの作業が大幅に効率化されるケースもあります。
また、請求書のペーパーレス化も効率化には欠かせません。紙での管理が不要になり、場所のコストや人件費などが大幅に削減されます。
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3.入金消込処理
購入者からの支払いを確認できたら、販売者は入金消込作業を行いましょう。
商品・サービス提供時の請求書の金額と入金額を照合し、未収金を消し込みます。正確な入金消込は、企業の売掛金管理の基本です。
「財務状況の把握」や「次の与信判断」に重要な影響を与えるため、注意して作業する必要があります。
人的ミスの削減や業務効率の向上を図るため、この作業をシステムで自動化している企業も少なくありません。
4.取引先への催促
支払期限を過ぎても入金が確認できない場合、販売者は購入者に対して催促(督促)を行います。
このとき、取引先と良好な関係を続けるためにも催促の仕方には気をつけないといけません。変に疑ったり伝え方が強くなったりすると、関係性が悪化するリスクがあります。
督促の方法には、電話・メール・文書送付などがあるため、状況に応じて適切な手段を選択しましょう。
督促に関する記録を残しておくと、将来的な与信判断や法的措置の検討材料としても活用できます。
請求書の催促メールについては、下記の記事で詳しく解説しています。催促メール文例も紹介していますので、書き方に不安がある方はぜひご覧ください。
【請求する側】請求書払いのメリット・デメリット
請求書払いは、販売者(請求する側)にとってさまざまな影響をもたらします。そこで、請求書払いを採用する際に考慮すべきメリットとデメリットについて詳しく解説します。
メリット
請求書払いのメリットは、大口顧客との取引を円滑に進められることです。信用取引を通じて顧客との関係性を強化し、長期的なビジネスパートナーシップを構築しやすくなります。
また、現金取引と比較して高額な取引にも対応しやすく、売上拡大につながる可能性が高まる点も見逃せません。
さらに、請求書発行から入金までの過程を通じて、顧客の支払い傾向や財務状況を把握しやすくなり、リスク管理に役立ちます。
適切な与信管理と組み合わせることで、安定した経営基盤の構築に寄与します。
デメリット
請求書払いの最も大きな課題は、代金回収までのタイムラグによる資金繰りへの影響です。商品やサービスの提供から入金までに時間がかかるため、運転資金を確保しなくてはなりません。
また、未回収リスクへの考慮も必要です。顧客の経営状況悪化や倒産により、代金が回収できなくなるおそれがあります。
さらに、請求書の作成・送付・入金管理などの事務作業が増加し、人件費や管理コストが増加する傾向があります。
これらのデメリットを軽減するためには、適切な与信管理システムの構築や、効率的な請求書管理プロセスの導入が不可欠です。
【請求される側】請求書払いのメリット・デメリット
請求書払いは、購入者(請求される側)にとっても重要な決済方法です。本章では、請求書払いを利用する際に考慮すべきメリットとデメリットについて詳細に解説します。
メリット
請求される側の請求書払いにおける最大のメリットは、商品やサービスの利用後に支払いができることによる「資金繰りの改善」です。手元資金の流出を遅らせられるため、運転資金を効率的に活用できます。
ほかにも、大規模な設備投資や高額な原材料の購入など、一時的に多額の支出が必要な場合でも柔軟に対応可能です。
さらに、請求書に基づく支払いによって取引の透明性が高まり、経理処理の正確性も向上します。
デメリット
最も注意すべき点は、支払い管理の煩雑さです。複数の取引先からの請求書を適切に管理し、期日までに確実に支払いを行う必要があります。
支払い忘れや遅延は、取引先との関係悪化や信用低下につながるリスクがあるので注意が必要です。
また、請求書払いを多用すると、実際の資金状況と帳簿上の数字に乖離が生じやすくなり、正確な財務管理が難しくなる場合があります。
さらに、与信審査の際に財務情報の開示を求められることもあり、企業秘密の保持に十分な注意が必要です。
これらのデメリットを克服するためには、効率的な支払い管理システムの導入や、計画的な資金繰り戦略の策定が欠かせません。
ほかにも、請求書払いを利用して支払いを実施していると、複数の拠点ごとに請求書がバラバラ届いたり、支払い期日が異なる請求書がきたりして手間が増えるケースがあります。
次の章で、手間を減らせるおすすめのサービスを紹介しますので、このまま読み進めてみてください。
請求書を1枚にまとめるなら「法人"ビリングONE"」がおすすめ
「支払期日が異なる請求書の処理が大変。大量に届く請求書を1枚にまとめたい」と考える方もいるでしょう。
そのような方には、NTTファイナンスの「法人"ビリングONE"」がおすすめです。
「法人"ビリングONE"」は、支払い期日が異なる請求書をNTTファイナンスが一度立て替え、その後にお客さまへ一括請求するサービスです。
初期費用 |
0円 |
月額費用 |
要問い合わせ |
各種手数料 |
要問い合わせ |
対象の請求書 |
通信費・公共料金・その他 |
複数の拠点ごとにバラバラ届く請求書や、支払い期日が異なる請求書を1枚の電子請求書(紙請求も可)にまとめることで、支払い処理を1回にできます。
従来の支払い作業・開封・保管の負担を軽減できるため、複数枚届く請求書にかかっていた経理業務の大幅な効率化が可能です。
インボイス制度にも対応している「法人"ビリングONE"」の詳細は、下記からサービス資料をダウンロードのうえご確認ください。
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請求書払いに関する2つのQ&A
最後に、請求書払いでよくある2つの質問に回答します。
よくある疑問を事前に解消して、請求書払いを上手に活用できるようにしましょう。
Q1.請求書払いと口座振替の違いは?
請求書払いと口座振替は、どちらも後払い方式の決済方法で似ていますが、違いがあります。
購入者が請求書を受け取った後、自ら支払い手続きを行うのが請求書払いです。一方、口座振替では、事前に登録された口座から自動的に引き落とされます。
請求書払いは主に企業間取引で使用され、取引ごとに金額が変動する場合に適しています。これに対し、口座振替は定期的な支払いや固定金額の取引に適しており、個人向けサービスでの利用が多いです。
Q2.請求書払いに問題点はある?
請求書払いは便利な反面、いくつかの問題点や課題が存在します。
最も大きな問題は、代金回収リスクです。購入者の経営状況悪化や倒産により、支払いが滞るおそれがあります。
また、支払期日までのタイムラグによる資金繰りへの影響も無視できません。請求する側は運転資金の確保が必要となり、キャッシュフロー管理が重要です。
さらに、請求書の作成・送付・入金管理などの事務作業の増加による管理コストの増加も課題といえます。
これらの課題を解決するためには、請求業務をまるまる代行してもらうのがおすすめです。請求代行サービスについて、詳しくは下記の記事をご覧ください。
請求書払いを正しく理解して上手に活用しよう
【本記事のまとめ】
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請求書払いは、特に企業間取引において広く利用されている支払い方法です。請求書払いには、支払いの柔軟性や取引の透明性向上といったメリットがあります。
デジタル化の進展にともない、電子請求書の導入など請求書払いのプロセスも進化していますので、自社に適した体制を構築してみてください。
なお、請求書払いで送付した請求情報の料金回収で困っている担当者もいるのではないでしょうか。
請求から料金回収までのプロセスを効率化するなら、NTTファイナンスが提供する「回収代行サービス」の利用がおすすめです。
回収代行サービスは、企業が毎月実施すべき回収業務を代行してくれます。回収業務に費やしていた時間を他の作業に充てることで、社内リソースをより生産的なコア業務に再配分できます。
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