経理業務をIT化するメリット・デメリット|成功させる2つのコツ
近年、さまざまな業界でIT化の必要性が叫ばれており、もちろん経理業務も例外ではありません。
経理業務におけるIT化とは、「サービスを導入して紙でおこなっていた業務を効率化する」「システム化により手作業を自動化する」などを指します。
作業効率化やコスト削減を考えると、経理業務のIT化を促進したほうが良いことは間違いありません。
そこで本記事では、下記の内容を紹介します。
- 経理業務をIT化できない理由
- 経理業務をIT化するメリット・デメリット
- 経理業務をIT化する具体的な方法
なお、IT化を進めるなら経理業務のDX化も欠かせません。そこで当サイトでは、 経理DXのメリットや進め方がわかる資料を無料で配布しています。
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経理業務のIT化が求められている
経理業務のIT化は、業務効率化の観点で必須と言えます。
なぜなら、これだけインターネットやPCが普及した現代において、紙で管理するのとデジタル化したデータを扱って管理するのとでは違いがありすぎるからです。
具体的には下記の内容が該当します。
- 業務のスピード感
- 管理のしやすさ
- 人件費や紙などのコスト削減
- ミスの削減 など
もちろん、マニュアルの整備や人員の増加などを進めることで、IT化しなくても業務の効率化は可能です。
しかしながら、時間や金銭的コストを考えると、IT化するほうがより大きな効果が見込めます。
一気にすべての業務をIT化できなくても、少しずつでも進めていけば効果を実感できるはずです。次章では、なぜ経理業務をIT化できないのか理由を解説します。
経理業務をIT化できない3つの理由
経理業務をIT化できない理由は、主に下記の3つです。
できない理由を先に把握して、解決策を見出すきっかけにしてみてください。
理由1.古い習慣から脱却できていない
経理業務をIT化できていない企業は、紙での管理に慣れていたり、ITツールではないExcelでの管理に慣れていたりして、どうしてもIT化に踏み切れない傾向があります。
「効率化の観点ではよくない」ということがわかっている方も多いでしょう。
しかし、経理担当もしくは決裁権を持つ人から
- 今までのやり方で問題は起きていない
- 新しいやり方に慣れるまでに余計な時間がかかる
などの意見が出ると、新しいやり方に踏み切れなくなるものです。
やり方を変えたくないことが原因である場合、IT化の必要性やメリットを伝えて経理担当などに納得してもらうのが先決になります。
理由2.業務が属人化している
経理業務は「同じ担当者」が業務をこなすパターンが多く、属人化する傾向が強いです。
属人化している企業の場合、ほかの従業員が経理に対する関心がなければ、 経理担当者自ら発信しない限りはいつまでも同じ状況から脱却できません。
経理業務をIT化したいと考えているなら、担当者自身にIT化の必要性を実感してもらう必要があります。
理由3.投資対象にならない
経理業務のIT化は、システムの導入が必須といっても過言ではありません。ゆえに、どうしても初期投資やランニングコストがかかってしまいます。
さらに、経理部門の業務は会社の利益には直結しないものが多いです。
これらを理由に、経理業務の効率化に対する投資は後回しにされがちです。こればかりは上長などに現状を伝えて、経理業務を投資対象にしてもらうしかありません。
システム化によりどれだけのメリットがあるのか数字で根拠を示せれば、投資対象に加えてもらいやすくなります。
続いて、経理業務をIT化するメリットを3つ紹介します。提案する際に参考になる内容になっていますので、ぜひご覧ください。
経理業務をIT化する3つのメリット
経理業務をIT化するメリットは、主に次の3つです。
企業にとってどのような点にメリットがあるか、順番に見ていきましょう。
メリット1.業務効率化が図れる
前述のとおり、経理業務のIT化では基本的にシステムやツールを導入します。例えば、下記のような特徴・機能を持つシステムやツールを利用するのが一般的です。
- 請求書発行の自動化
- クラウド上での管理
- 口座と紐づけて記帳を自動化
- 送られてくる請求書をシステム側が1つにまとめて、自社に一括請求 など
これらのツールを導入すると、経理業務のあらゆる場面で自動化・効率化を叶えられます。
そして、自動化により空いた時間をほかの業務にあてたり、効率化して残業時間を減らせたりと、多くの導入メリットを得られます。
経理業務を効率化する方法やメリットに関しては、下記の記事でも詳しく解説しているのでぜひご一読ください。
メリット2.ミスや不正を減らせる
経理業務をIT化すると、請求書の自動発行による入力ミスの削減や、クラウド管理による書類の紛失リスクの削減などにつながります。
経理はお金に直接絡む業務であり、ミスが許されないような環境であることも多いため、担当者が精神的負担を感じているケースも少なくありません。
しかし、ITツールの導入で自動化して、そもそも「ミスが起きない業務の構造」にできると、経理担当のストレスを軽減できます。
経理で起こり得るミスや対処法は下記の記事でまとめていますので、気になる方はぜひご覧ください。
また、経理業務をIT化して、データ化した書類に閲覧制限やアクセス制限をかけることで、改ざんなどの不正防止につながる点もメリットのひとつです。
メリット3.コスト削減できる
IT化にともなってクラウド管理に移行すれば、紙での管理にかかっていた紙代や印刷代、印刷機器そのものにかかっていたコストなどが不要になります。
クラウド化・ペーパレス化が実現できると、紙の保管場所や印刷機器を置く場所が不要になり、レンタル場所の管理費を削減することも可能です。
また企業目線でいうと、作業効率の向上により従業員にかかっている人件費も減らせる可能性があります。
さらに、ITツールを活用して迅速かつ最適な経営判断を下すことで、業績向上にもつながる可能性を秘めています。
経理業務をIT化する2つのデメリット
続いて、経理業務をIT化するデメリットを2つ紹介します。
致命的な内容ではないものの、しっかりと把握しておきたい内容なので順番に見ていきましょう。
デメリット1.ITリテラシーがないとツールを使いこなせない
経理担当のITリテラシーが低いと、せっかくツールを導入しても使いこなせない可能性があります。
経理部門に複数人が在籍している企業の場合、すぐに順応して使える方もいれば、PCに苦手意識があって時間がかかる方もいるでしょう。
使いこなせないからといって簡単に切り捨てるのではなく、使いこなした先の未来を見せつつ根気よく教育していくことが大切です。
デメリット2.導入の初期コストがかかる
IT化の実現に向けてシステムやツールを導入する際は、どうしても初期費用がかかるケースが多いです。
さらに会社のPC導入台数が少ない場合、PCを追加で購入する必要性も出てきます。
短期的に見ると、システムやPCなどの導入によりコストがかかってしまうのは否めません。しかし、だからといって導入自体を諦めるのは時期尚早です。
- かけた初期費用分の回収ができるか
- 従業員や顧客の満足度向上につながるか
など、短期ではなく中長期的な視点を持って判断しましょう。
経理業務をIT化する2つの方法
ここからは、経理業務をIT化する具体的な方法を2つ紹介します。
「自社でも導入すべきか」といった視点を持ちながら読み進めてみてください。
方法1.クラウド会計ソフトを利用する
1つ目は、クラウド会計ソフトを利用する方法です。
クラウド会計ソフトとは、普段の取引における仕訳や決算書作成といった会計業務を自動化できるツールのことです。
クラウド上(インターネット上)で使えることから端末による利用の制限を受けず、導入のハードルも低いため、経理業務をIT化をするなら真っ先に候補に挙がります。
近年では、会計処理に必要な操作が簡単にでき、請求書はもちろん年末調整や確定申告の手続きもできるソフトも増加傾向です。
一からシステムを構築する必要がない分、初期費用も抑えられる傾向があるので、IT化する際の候補に入れてみてください。
方法2.クラウド決済サービスを利用する
2つ目は、クラウド決済サービスを利用する方法です。
クラウド決済サービスとは、クラウド上で決済に関する処理を完結できるサービスを指します。なかには、請求する料金の計算から回収までのすべてを自動化できるサービスもあります。
毎月おこなう請求業務の自動化に加えて、クラウド上でのデータ管理ができるため、経理業務のIT化が実現可能です。
例えば、NTTファイナンスの「楽々クラウド決済サービス」は、請求する料金の計算から回収までのすべてを自動化できるサービスのひとつです。
大規模なシステム構築は不要で、インターネット環境があれば手軽に利用できます。
NTTグループの安心感も好評の「楽々クラウド決済サービス」について、詳細は下記のボタンからサービス資料をダウンロードしてご確認ください。
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経理業務をIT化するなら「法人"ビリングONE"」もおすすめ
日々経理業務をこなすなかで、「毎月発生する支払い業務に関してもIT化したい」と感じている方もいるのではないでしょうか。
そのような方におすすめなのが、請求書の関連業務を効率化できるサービスの導入です。
例えば、NTTファイナンスの「法人"ビリングONE"」は、支払い期日が異なる請求書(対象:通信費・公共料金・その他)をNTTファイナンスが一度立て替え、その後にお客さまへ一括請求するサービスです。
複数の拠点ごとにバラバラ届く請求書や、支払い期日が異なる請求書を1枚の電子請求書(紙請求も可)にまとめることで、支払い処理を1回にできます。
従来の紙でおこなっていた請求書開封や保管、支払い作業を自分で実施する必要がなくなり、経理業務のIT化につながります。
仕訳処理の自動化もできる「法人"ビリングONE"」の詳細は、下記のボタンをクリックのうえ資料をダウンロードしてご確認ください。
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経理業務のIT化を成功させる2つのコツ
最後に、経理業務のIT化を成功させる2つのコツを紹介します。
成功させるためのコツを把握して、失敗する確率を減らしましょう。
コツ1.経理の業務フローを見直す
1つ目は、経理の業務フローを見直すことです。
業務フローの洗い出しをおこない、実際にどの業務が負担になっているのか、非効率なのかを特定してみてください。
そして、効率化したいポイントが明確になったあとは、それらの業務に絞って重点的にIT化を進めましょう。
もし年末調整や確定申告の作業がネックになっていると判明した場合、年末調整や確定申告だけを経理代行サービスに委託する方法も考えられます。
下記の記事では、経理代行の導入メリットや選び方を解説しているので、業務の一部を任せてみたいと考えている方はぜひご覧ください。
また、そもそもIT化以前に、既存の業務フローを改善すべきケースもあります。この場合はすぐにIT化を進めるよりも、業務フローの改善を実施したうえで次のステップに進むのがおすすめです。
次の記事で経理業務フローの例や作成手順を紹介していますので、課題を感じている方はあわせてチェックしてみてください。
コツ2.ペーパーレス化を推進する
経理のIT化を進めるにあたり、紙を使った業務は相反する存在と言わざるを得ません。そのため、IT化を進めるなら「紙を使わない」といった意識を持つことも重要です。
取引先の状況も考慮する必要はありますが、できればクラウド上で完結するサービス、難しい場合はせめてExcelで管理できるようにしましょう。
「ペーパーレス化は経理のIT化を進める第1歩」ととらえて、積極的に社内で推進してみてください。
なお当サイトでは、請求書をペーパーレス化するメリットや進め方がわかる資料を無料配布しています。
ペーパーレス化を進める際の注意点も紹介していますので、下記のボタンからお気軽にダウンロードしてください。
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経理業務のIT化は難しくない!着実に進めよう
【本記事のまとめ】
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実は、経理業務のIT化自体は難しくはありません。便利な経理システムも多く存在しますので、自社にとって価値があるシステムを導入して経理のIT化を進めてみてください。
なお、請求書・領収書などの文書を電子化する際は、電子帳簿保存法などに則った対応が必要になります。
電子帳簿保存法への正しい理解がないと、保存要件を満たすことができません。
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