請求書処理の流れと押さえるべきポイントは?4つの課題や効率化する方法も解説
請求書の処理は受領から支払い・保管まで多岐にわたります。
また、従来の手作業による毎月の請求書処理は時間と労力を要するだけではなく、人的ミスがないよう配慮するなど担当者の精神的負担になりかねません。
そこで本記事では、請求書処理の流れや課題に触れたうえで、請求書処理を効率化する方法について解説します。
なおNTTファイナンスでは、毎月バラバラ届く請求書(対象:通信費・公共料金・その他)を1枚にまとめられる一括請求サービス「法人"ビリングONE"」を提供しています。
請求書の処理にかかる負担を大幅に削減できる本サービスの詳細は、下記のバナーから資料をダウンロードのうえご確認ください。
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目次[非表示]
請求書処理の流れとポイント
請求書処理の主な流れは、下記のとおりです。
本章では、ステップごとに注意すべきポイントを紹介します。ひとつずつ見ていきましょう。
ステップ1.請求書受領
まずは、取引先から請求書を受領します。受け取る形態は、電子メールや郵送・専用サイトからのダウンロードなどさまざまです。
加えて、郵送で届く場合は開封作業も発生します。
【請求書受領のポイント】
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ステップ2.請求内容の確認
次に、請求書を受領したら内容を確認しましょう。
主な確認項目は下記のとおりです。
確認項目 |
確認すべき内容 |
宛名 |
宛先が正しいかどうか |
発行者の名前 |
発行者が正しい取引相手か |
取引年月日 |
取引日の認識にズレはないか |
金額や取引内容 |
請求金額と取引内容が一致しているか |
消費税 |
適用税率・消費税は正しいか |
支払い期限 |
支払い期限に無理がないか・日付の記載ミスがないか |
振込口座や振込手数料 |
振込口座に変更はないか・振込手数料はどちらが負担するのか |
添付資料 |
添付資料の有無。請求内容と添付資料の整合性がとれているか |
【請求書内容確認のポイント】
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ステップ3.支払い依頼書の作成
支払い依頼書とは、購入した商品や受けたサービスの代金を支払うために、経理部門に依頼する書類のことです。
請求書は部署の担当者宛に届くことが多いため、「社内文書」として自社の経理部門へ支払いを依頼する必要があります。
なお、支払い依頼書は上司の承認を受けてから提出しなければなりません。
【支払い依頼書作成のポイント】
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※支払い依頼書の運用は、すべての企業に該当するわけではありません。多くの部署や拠点がある大企業ほど使用するメリットが大きい工程です。
ステップ4.取引内容の記帳
支払い依頼書を受け取った経理部門の担当者は、取引の内容を帳簿に記載します。
記載方法として、会計システムへの入力やファームバンキング(FB)のフォーマットに合わせるため、いったんExcelなどに入力する場合があります。
※ファームバンキング(FB)とは、銀行に行かなくとも振込などができる企業と銀行を通信回線で結んだシステムのこと
【取引内容の記帳のポイント】
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ステップ5.承認を受け支払いを実行
ステップ5は、帳簿へ記載したあとに経理や財務部門の上司の承認を受けて実行する「支払い」です。
近年、オンライン上で支払いが完結する「インターネットバンキング」が増えています。
なお、不正防止の観点から「帳簿に記帳した者」と「支払いを実行する者」は分けるのが望ましいです。
とはいえ、企業規模が大きくない会社では経理部が兼任しているケースも少なくありません。
【支払い実行時のポイント】
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ステップ6.支払い完了分の消込処理
支払いが完了したら消込処理をおこないます。消込処理とは、お金の出入りに合わせて売掛金や買掛金の残高を消していく作業のことです。
会社が記録したお金の出入りが本当にあったかをチェックし、間違いや不正がないかを確かめる目的で実施します。
【支払い完了分の消込処理のポイント】
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ステップ7.請求書の保管
請求書処理の最後のステップは、支払い後の請求書の原本の保管です。請求書の保管は、法律で「原則7年間の保存」が義務付けられています。
注意点として、「保管期間の起算点」は間違いやすいので正しい理解が必要です。
請求書の「発行日」や「受領日」ではなく、法人の場合「事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間」となります。例えば、決算月が3月の企業の起算点は下記のとおりです。
▼3月が決算月の会社の例
決算月 |
2024年3月末 |
確定申告の提出期限 |
2024年5月末 |
請求書の保管期間 |
2031年5月末まで |
【請求書保管のポイント】
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請求書の保管期間に関して、下記の記事で詳しく解説しているのでご参照ください。
請求書処理にまつわる4つの課題
請求書処理にまつわる課題は、大きく下記の4つです。
特に最近では、時代の変化にともない電子データと紙の請求書が混在し、整理や管理に頭を悩ます傾向があります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
課題1.バラバラに届く請求書の取りまとめに負担がかかる
1つ目の課題は、バラバラに届く請求書の取りまとめに負担がかかることです。
請求書は下記のようにいろいろな形式で届くため、それぞれに合わせた処理をしなければなりません。
- 封筒
- 電子メール
また、取引先ごとの支払い日・支払い先・支払い方法などの整理にも手間がかかるだけでなく、毎月バラバラに届く請求書を取りまとめるのに負担がかかります。
加えて紙の請求書処理は紛失のリスクも高まります。そこでおすすめなのが、請求書処理を効率化できるサービスの利用です。
例えば、NTTファイナンスの「法人"ビリングONE"」は、毎月バラバラに届く通信費や公共料金などの請求書を、1枚の電子請求書にまとめられます。
支払い期日が異なる請求書をNTTファイナンスが一度立て替え、お客さまに一括で請求するサービスです。
【法人"ビリングONE"の特徴】
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課題2.紙と電子データを分けて保管しなければならない
課題の2つ目は、紙と電子データを分けて保管しなければならないことです。
企業のDX化(※)が進んでいるとはいえ、現在も紙の請求書でのやりとりをしている企業は存在します。
(※)デジタル技術を駆使してビジネスを変革すること
前提として、電子帳簿保存法下では電子データで受け取った請求書を紙で保管することは認められていません。
そのため、紙と電子データの両方で請求書を受け取る場合、
- 紙で受け取った請求書:紙での保管
- 電子データで受け取った請求書:電子データのまま保管
のように、紙と電子でそれぞれ別の方法で保管しなければなりません。
そのほか紙と電子で分けて保管すると、あとで検索しにくかったり、管理が煩雑になったりして担当者の負担が増える要因にもなります。
課題3.承認フローに手間がかかる
3つ目の課題は、承認フローに手間がかかることです。
本来、承認業務は記載ミスや不正を防ぐのが目的ですが、担当者の不在などでタイミングが合わないと承認までに時間がかかってしまいます。
さらにリモートワークの場合、承認のハンコを押すためだけに出社しなければならず、効率がいいとはいえません。
課題4.入力漏れやミスのおそれがある
課題の4つ目は、人の手による入力漏れやミスのおそれがあることです。従来の請求書の処理は下記のような煩雑な作業が発生します。
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毎月膨大な請求書処理をしていると、入力漏れや確認ミスなどのヒューマンエラーのリスクが高まります。
お金に関することでミスが発生すると、取引先との信用問題にも発展しかねません。
さらに、毎月のように「ミスしてはいけない」と神経を使うことから担当者の精神的負担も大きくなります。
次章では、上記の課題を解決へ導き請求書処理を効率化する方法を解説しますので、ぜひ読み進めてみてください。
請求書処理を効率化する3つの方法とメリット
請求書処理を効率化する方法はいくつかありますが、ここでは下記の3つをメリットとともに紹介します。
自社に合った方法で、無理のない範囲で進めてみてください。
方法1.自動化を進める
まず、請求書処理の自動化を進めます。具体的には「人の手で行っている作業を代替できないか?」の視点を持って作業を見直すのがおすすめです。
例えば、下記のような観点を持つといいでしょう。
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自動化できる作業を洗い出し、すぐにできるところから着手するだけでも担当者の負担軽減につながります。
請求書処理を自動化する主なメリットは、下記のとおりです。
【請求書処理を自動する主なメリット】
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方法2.ペーパーレス化を進める
次に、ペーパーレス化にも目を向けてみましょう。
例えば、紙の請求書を自社でスキャンして電子化したものを検索可能な形式で保存するなどして、できることから着手するのがおすすめです。
ペーパーレス化には、下記のように多くのメリットがあります。
【ペーパーレス化の主なメリット】
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なお、ペーパーレス化は自社だけではなく、紙の請求書を受け取る取引相手にも促す必要がありますが、難色を示されてしまう場合もあるのが現状です。
そこで当サイトでは、請求書をペーパーレス化する際の注意点や現実的な選択肢がわかる資料を無料で配布しています。
ペーパーレス化推進の具体的な方法やメリットもわかる資料は、下記のボタンをクリックのうえお気軽にダウンロードしてください。
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方法3.請求書管理システムを利用する
請求書管理システムとは、請求書の受領や保管などの管理業務を効率化できるサービスです。
サービスを導入することで、自動化やペーパーレス化が実現し、入力作業の負担やヒューマンエラーの低減に貢献します。
【請求書管理システムを利用する主なメリット】
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下記の記事では、おすすめの請求書管理システムをタイプ別に紹介しています。自社に合うサービスを比較検討したい方は、ぜひチェックしてみてください。
また下記の記事では、請求業務でよくある課題と効率化の方法について詳しく解説しています。課題解決の参考にご覧ください。
請求書処理でよくある2つのQ&A
最後に、請求書処理でよくある質問をまとめました。
疑問点がクリアになることで、請求書処理をスムーズに進められます。
Q1.請求書を受け取ったら相手に連絡した方がいい?
請求書を受領した旨のメールは、相手に送った方がいいでしょう。なぜなら、丁寧な言葉とともにお礼のメッセージを送ることで良い印象を与えられるからです。
その際は、下記を伝えると相手に安心感を与えられます。
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下記の資料では、請求書受領の際の対応やお礼メールの例文などを詳しく解説していますので、ダウンロードのうえ併せてご覧ください。
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Q2.インボイス対応の請求書受領時に注意することは?
インボイス対応の請求書処理で注意すべきことは、大きく下記の3つです。
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当サイトでは、請求書受領時のインボイス対応のノウハウがわかる資料を無料で配布していますので、ダウンロードのうえ詳しい内容をご覧ください。
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請求書処理を自動化できるサービスで業務を効率化しよう
請求書処理は、届くタイミングや支払い時期がバラバラで管理が煩雑になりがちです。
加えて、請求書の開封作業・入力作業などの業務が担当者の負担になります。下記の3つの方法で効率化を目指しましょう。
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