【不安】経理の仕事はなくなる?AI時代における経理の未来とは
近年、AIの進化により経理業務にも大きな変化が求められています。単純な数値入力や定型業務はAIによる自動化が進む一方で、複雑な分析や意思決定が求められる業務については、依然として人間の介在が欠かせません。
本記事では、下記の内容を紹介します。
- AIによってなくなる経理の仕事、残る仕事
- AI時代に求められる経理スキル
- AI時代を生き抜くための経理のキャリアプラン
AI時代を生き抜くための、具体的な方法を提案しています。経理の仕事に不安を持っている方はもちろん、今後の経理業界の変化に対応する情報や対策を知りたい方も、ぜひ最後までご覧ください。
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※本記事の内容は、2025年1月時点の情報です。
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【予備知識】経理業務とは?
企業における経理業務とは、取引の記録や財務諸表の作成、税務申告など、会社の財務状況を正確に把握・管理する重要な役割のことです。
「管理会計」と「財務会計」の2つの側面から、企業の健全な経営を支えています。
基本的には失敗が許されない経理業務ですが、どうしてもミスは起きてしまうものです。その対処法は下記の記事で解説しているので、ご一読ください。
【結論】将来、経理の仕事はなくならない
AIやデジタル技術の進化により、経理業務は大きく変化しつつあります。しかし、求められる役割が変化するだけで仕事自体がなくなることはありません。
単純な入力作業や定型業務は自動化される一方で、「財務データの分析」や「経営戦略への提言」など、より高度な判断が求められる場面では、人間の知恵と経験が必要です。
仕事の質が変化し、より戦略的な役割へ
経理部門は、単なる記帳や集計作業から、企業の意思決定をサポートする戦略的なパートナーへと進化しています。
AIが日常的な取引処理や仕訳作業を効率化することで、人間はより創造的で戦略的な業務に注力できるようになりました。
財務分析やコスト管理、経営へのアドバイザリー業務など、付加価値の高い業務が経理担当者の中心的な役割になりつつあります。
経理の仕事の本質は、より深い洞察と戦略的な思考を必要とするものへと変遷中です。 |
AI時代だからこそ、人間による判断が重要に
会計基準の解釈や税務判断、取引の妥当性の評価など、専門的な知識と経験を要する判断業務は、依然として人にしかできない領域です。
「特殊な取引の会計処理」や「複雑な税務戦略の立案」では、法令や会計基準の解釈に加え、企業の事業特性や将来戦略を考慮した総合的な判断が求められます。
「経営環境の変化」や「新たな規制への対応」などの状況に応じた柔軟な判断は、人間の専門家にしかできません。経理の専門家としての価値は、むしろAI時代において一層高まると考えられています。 |
AIによってなくなる経理の仕事、残る仕事
本章では、AIが得意・不得意とする経理業務を紹介します。
経理業務は、AI化の進展により大きな変革期を迎えている状態です。
AIが得意な経理業務
現在、AIによって効率化が進んでいる経理業務の代表例として、下記のようなものがあります。
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OCR技術とAIの組み合わせにより、紙の証憑類を自動的にデジタルデータ化し、仕訳まで対応可能です。業務の自動化により、経理担当者はより付加価値の高い業務に時間を割くことが可能になりました。
ChatGPTは代表的なAIであり、経理業務にも活用できます。業務効率化の参考にしたい方は、下記の記事をご覧ください。
AIが苦手な経理業務
AIが苦手な経理業務は、主に下記のとおりです。
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企業の経営戦略や事業特性を考慮した意思決定が必要な業務は、AIでは対応が困難です。高度な専門性と経験値を必要とする業務も、人間が担う必要があります。
ほかにも、監査対応や内部統制の構築、投資判断など、複数の要素を総合的に判断する必要がある業務は、AIにはまだできません。法令解釈や将来予測、リスク評価などの多面的な分析と判断が求められる場面で人間の判断が役立ちます。
AI時代に求められる経理スキル
経理業務のデジタル化が加速するなか、従来の実務能力に加え、新たなスキルの習得が求められています。
それぞれのスキルについて、具体的な習得方法と活用場面を説明します。
スキル1.会計・財務・税務に関する知識
最新の会計基準や税制改正に対応できる専門知識が、AI時代でも経理担当者の基盤となります。日商簿記1級やTAC財務戦略講座などの資格取得を通じて、専門性を高めることが重要です。
国際会計基準への対応力も身につけたい場合、IFRSの学習やCFO協会のセミナー参加を通じて知識を深めることが有効です。 |
複雑な取引や非定型的な会計処理における判断には、これらの専門知識が重要になりました。
スキル2.経営戦略の理解
財務データを活用した経営支援が、経理担当者のより重要な役割に変化しています。MBAや経営管理の資格取得を通じて、経営戦略の基礎を体系的に学ぶことが大切です。
「事業計画の策定支援」や「投資判断の提案」など、経営に直結する業務が増加傾向にあります。そのため、財務指標の分析力に加え、業界動向や競合分析なども含めた幅広い知識が求められています。
スキル3.データ分析スキル
AIツールを活用したデータ分析が、経理業務の重要な部分を少しずつ占め始めています。BIツール(※)の操作スキルやExcelの高度な機能の習得、統計分析の基礎知識が必要です。
※企業が持つさまざまなデータを分析・見える化し、経営戦略や業務に役立てるソフトウェアのこと
データ分析に役立つ「経理システム」については下記の記事で紹介しています。ぜひご覧ください。
また、データサイエンスの基礎講座や財務分析のワークショップへの参加を通じて、実践的なスキルを身につけることが可能です。経営判断に必要な情報を、タイムリーに提供できる能力が評価されています。
スキル4.コミュニケーション能力
昨今の経理においては、他部門との連携や経営層への提案力がより重要です。つまり、財務データの分析結果を、非財務部門のメンバーにもわかりやすく説明する能力が求められます。
プレゼンテーションスキルを向上させたり、ビジネスコミュニケーション研修へ参加したりして、コミュニケーション能力を磨きましょう。
システム開発者やAIベンダーとの協働も増えており、技術者との円滑なコミュニケーションスキルも重要度を増しています。 |
スキル5.ITリテラシーの向上
クラウド会計ソフトやRPAツール(単純な作業を自動化するソフト)など、最新のテクノロジーへの理解が必要不可欠です。デジタル会計の研修受講やAIベンダーが提供するセミナーへの参加を通じて、実践的なスキルを習得できます。
新しいテクノロジーの動向を把握し、「自社の経理業務に活かせるか」という視点を持ってみましょう。デジタル化による業務改善の推進役として、経理部門が中心的な役割を果たすことが期待されています。
AI時代を生き抜くための経理のキャリアプラン
ここでは急速なデジタル化に対応した、新たなキャリアプランを3つ紹介します。
着実なスキル向上と適切な目標設定で、AI時代のキャリアを構築していきましょう。
プラン1.専門性の向上
会計・税務の専門知識をより深めることが、AI時代を生き抜くための基盤となります。国際会計基準や税制改正に関する最新の知識を習得できるように、常にアンテナを貼っておきましょう。
より高度な専門性を身につけたいなら、公認会計士や税理士などの資格取得を検討するのも一案です。
実務経験と継続的な学習を組み合わせることで、AIでは代替できない高度な判断業務を担える人材へと成長できます。
業界特有の会計処理や国際取引に関する専門知識を身につけることで、より付加価値の高い業務を担当できるようになります。 |
経理業務のキャリアアップに役立つ資格を、一覧にして記事にしています。資格取得の際の、情報収集にご活用ください。
プラン2.経営視点の強化
企業価値の向上に貢献できる経理人材として、経営的な視点を養うことが重要です。MBA取得や経営管理の資格取得を通じて、経営に関する知識を体系的に学び、実践的なスキルを磨きましょう。
事業戦略の理解や業界分析力を高めることで、財務データから経営課題を発見し、解決策を提案できる存在になれます。
各事業部門の特性や市場動向の理解を深め、経営判断に必要な情報を提供できる人材へと成長することが求められています。
プラン3.AIツールの活用
クラウド会計ソフトやRPAツール、BIツールなど、最新のテクノロジーを積極的に学び、業務効率化を推進できる人材をめざします。デジタル会計の研修やAIベンダーが提供するセミナーへの参加を通じて、実践的なスキルを習得しましょう。
経理業務の効率化だけでなく、新しいテクノロジーを活用した部門全体の変革を主導できる存在となることが重要です。
デジタルトランスフォーメーションの推進役として、経理部門の進化を牽引する役割を担うことで、キャリアの可能性を広げることができます。 |
経理業務の効率化におすすめのサービス2選
最後に、NTTファイナンスが提供する経理業務の効率化におすすめのサービスを2つ紹介します。
サービス1.回収代行サービス
NTTファイナンスの「回収代行サービス」は、請求データの作成から入金管理までを一括して代行し、企業の業務効率化を支援するサービスです。
入金データと請求データの照合を自動で行うため、入金状況を確認する手間が省け、空いた時間を根幹業務やスキルアップのための学習などに充てることもできます。
顧客が選択できる支払い方法は、下記のとおりです。
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NTTファイナンスオリジナルの「電話料金合算」は、NTTグループの各種通信料金などと一緒にお支払いいただける便利なサービスです。高い回収率を実現し、キャッシュフローの改善につながります。
国内の主要な金融機関に対応しており、法人・個人にかかわらず利便性の高い決済手段を提供できる「回収代行サービス」については、下記のバナーをクリックのうえ資料をダウンロードしてご確認ください。
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サービス2.楽々クラウド決済サービス
「楽々クラウド決済サービス」は、請求する料金の計算から回収、顧客管理までをワンストップで自動化できるクラウドサービスです。
下記のような業務が自動化できるため、経理業務にかかる大幅な負担軽減に役立ちます。
【楽々クラウド決済サービスの導入で自動化できる業務】
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経理の仕事はなくならない!必要なスキルを身につけよう
【本記事のまとめ】
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AIの時代が到来しても経理の仕事はなくなりません。しかし現状のままでいると、変化に対応できずに取り残されるおそれもあります。
「専門性を高める」「AIツールを活用できるようにする」など、自分のスキルアップを図っていきましょう。
なお、経理のことはまるっとプロに任せて、自分のリソースを別のことに充てるのも一つの手です。
例えば、NTTファイナンスの「経理業務コンサルティングサービス」には、NTTグループ900社を超える経理を支えるプロフェッショナルが在籍しています。
経理部門における人手不足・業務品質の向上などの課題への対応について、NTTグループでの事例を踏まえてコンサルすることが可能です。
現場での経験をもとに、マニュアルの作成を含む経理業務の効率化などをサポートいたします。サポート内容が気になる方は、下記のバナーをクリックのうえお気軽にご相談ください。
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