水道光熱費など公共料金のインボイスは不要?取得・保存・効率化の方法を解説!
毎月届く水道光熱費など公共料金の請求書は、サービス提供事業者ごとに取得方法が異なります。加えて、インボイス要件の確認や適切な保存・管理など、対応事項も多く、経理担当者にかかる負担も少なくありません。
本記事では、公共料金もインボイス対応が必要という前提のもと、適格請求書の取得方法や保存方法、効率化の方法を解説します。公共料金のインボイス対応をスムーズに進めたい方はぜひご覧ください。
なお、当サイトではインボイス制度対応の請求書を受領する際に気を付けるポイントをまとめた資料を無料配布しています。下記のバナーをクリックのうえ、お気軽にダウンロードしてみてください。
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目次[非表示]
水道光熱費などの公共料金もインボイス(適格請求書)が必要!
2023年10月のインボイス制度導入により、事業者が仕入税額控除を受けるためには、(仕入れ時の)取引先から適格請求書の受け取り・保存が必要になりました。水道光熱費などの公共料金も例外ではなく、インボイス制度の対象となるため対応は必須です。
【仕入税額控除とは?】
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インボイス制度の基礎知識や、受注者・発注者別の対策については、こちらの記事をご一読ください。
公共料金の適格請求書の記載要件
インボイス制度に対応した適格請求書には、下記の情報が記載されている必要があります。
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これらの記載要件を満たしていない場合、公共料金の「ご利用のお知らせ」などがインボイスにならないケースがあります。受領したら、インボイスの記載要件を満たしているかよく確認しましょう。
万が一、受け取った請求書にインボイス制度の記載事項がなかった場合は、サービス提供会社に問い合わせるなど速やかに対応する必要があります。
公共料金の適格請求書の代表的な取得パターンは4種類
適格請求書の取得方法はサービス提供事業者ごとに異なるため、各社で発表されている対応方法を確認する必要があります。
代表的な取得パターンは下記のとおりです。
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適格請求書を取得・保存できていない場合のリスク
適格請求書など授受した請求書データは、発行側も受領側も7年間の保存が必要です。適切に取得・保存できていない場合、仕入税額控除を受けることができず、税負担が増えてしまうおそれがあります。
紙の保管は管理が煩雑なので、近年は電子データでのやり取りが主流になりつつあります。インボイス制度と切っても切り離せない電子帳簿保存法のルールは、こちらの記事でご確認ください。
「見積額」による仕入税額控除の規定
水道光熱費は、検針や請求のタイミングにより課税期間末日までに支払額が確定しないことも多々あります。そのため、期末時点で適格請求書に記載されていれば、見積もり金額であっても仕入税額控除を受けることが可能です。
ただし、その後に確定した金額を記載した適格請求書を保存する必要があります。
後日確定した消費税額と、見積額に基づく消費税額が異なる場合は、差額をその確定した日の属する課税期間における課税仕入の消費税額に加算・減算して修正しましょう。
【見積額の記載された適格請求書が交付されない場合は?】
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参考:国税庁軽減税率・インボイス制度対応室|消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A P.152
公共料金のインボイス(適格請求書)の取得例
公共料金のインボイスの取得例について、水道・電気・ガス・NHK・電話通信料金それぞれのケースをご紹介します。
例1.水道料金の適格請求書
水道料金の請求書の場合、検針票や納入通知書が適格請求書として認められるケースが多々あります。
出典:東京都水道局|令和5年10月よりインボイス制度に対応いたします
例えば東京都水道局では、定期検針時に現地で発行される「お知らせ票(検針票)」がインボイスに対応しています。他のエリアでも、どの書類がインボイスに対応しているのか確認のうえ、該当書類を大切に保管しましょう。
例2.電気・ガス料金の適格請求書
電気料金やガス料金も、多くの場合、検針票や料金明細書などが適格請求書として認められます。
例えば東京電力の場合は、法人・個人会員ともにWeb会員サイトから検針票をダウンロードする運用です。
参考:東京電力エナジーパートナー株式会社|当社のインボイス発行方法のご案内
東京ガスも、法人・個人会員ともにWeb会員サイトから「ご使用量ならびに料金のお知らせ」をダウンロードする仕組みです。希望者には、有料で「紙の検針票(ご使用量のお知らせ)」も郵送できるとしています。
参考:東京ガス|よくあるご質問
なお、Webサイトからダウンロードする場合は電子帳簿保存法の「電子取引」に該当するため、電子帳簿保存法の要件に準拠して、電子的に保存する必要があります。
こちらの記事では、電子帳簿保存法について詳しく解説していますのでご覧ください。
例3.NHK放送受信料の適格請求書
NHKでも、インボイスに対応した放送受信料の支払内容通知の発行をしています。
出典:日本放送協会|インボイス制度に対応した書面の発行について
ただし、住居に接続した店舗を営む個人事業主の場合、インボイス制度に対応した書面が発行されないこともあります。書面が届かない場合は、NHKに問い合わせるか、申し込み用紙の郵送手続きをしましょう。
例4.電話・通信料金の適格請求書
携帯電話料金は、紙の請求書やWebサイトからダウンロードした請求書が適格請求書となるケースがあります。電気通信事業者ごとに対応が異なるため、契約している会社のWebサイトで確認しましょう。
固定電話などの通信回線料金も、紙の請求書やWebのPDFファイルを適格請求書とするケースが一般的です。
公共料金のインボイス対応の課題
法人の場合、店舗や部門によって契約しているサービスが異なったり、拠点が全国各地に点在していたりすることで、請求書の数が膨大になることも少なくありません。
特に公共料金の適格請求書は、サービス提供事業者ごとに対応が異なるため、経理部門の負担は大きいといえます。
少しでも効率化するために、どの書類がインボイス要件を満たすのか(例:検針票、納入通知書、口座振替済通知書など)確認したら、社内で共有・周知徹底するようにしましょう。紙・電子ともに、取得したインボイスを適切に保存・管理する仕組みを整える必要もあります。
請求書管理の手間を大幅に削減するなら法人"ビリングONE"
煩雑になりがちな公共料金のインボイス対応は、サービス提供会社や拠点ごとに膨大な請求書が発行され、毎月処理に追われている方も少なくありません。
請求書管理の手間を大きく削減するなら、システム導入による自動化がおすすめです。例えば、NTTファイナンスの「法人"ビリングONE"」は、支払い期日が異なる通信費や公共料金などの請求書をNTTファイナンスが一度立て替え、お客さまに一括請求するサービスです。
分散しがちな請求書を1枚の電子請求書(紙請求も可)にまとめられるため、支払い処理を1回にできるだけでなく、請求書チェックも1枚だけで済むのが大きなメリットです。
もちろん最終的に保存する1枚の電子請求書は、インボイス制度の「適格請求書」の要件を満たしているので、請求書の内容を確認する作業が大幅に軽減されます。
「法人"ビリングONE"」のインボイス対応の概要や導入事例は、下記のバナーをクリックのうえ、資料をダウンロードしてチェックしてみてください。
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公共料金のインボイス対応の手間を削減した事例2選
最後に、システム導入による自動化でインボイス対応の手間を大きく削減した事例をご紹介します。
どちらも、NTTファイナンスの「法人"ビリングONE"」を導入して、工数削減や負担軽減を実現した事例です。
事例1.月の支払回数が178回→1回に!稼働も約82時間削減|帯広信用金庫様
北海道帯広市に本店を置き、1916年の創業以来、地域の方々や事業者の発展に尽くしてきた帯広信用金庫様。
32店舗分の公共料金などの支払先が多岐に渡り、適格請求書の取得や支払業務に多くの時間がかかっていましたが、NTTファイナンスの「法人"ビリングONE"」を導入したことで支払業務の大幅な削減を実現しました。
導入前の課題 |
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導入の決め手 |
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導入後の効果 |
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「法人"ビリングONE"」では、複数の拠点ごとにバラバラ届いていた公共料金などの請求書(払込取扱票)を1枚の電子請求書にまとめられるため、月の支払い回数(NTT系サービスなど)を178回から1回に削減することができました。
サービス提供事業者ごとに手続きが異なる適格請求書の取得にかかっていた手間も、大幅に削減。請求業務にかかる稼働を月に約82時間削減でき、人手不足解消にも役立ちました。
事例の詳細は、下記からご覧になれます。
事例2.一括請求でインボイス対応の手間を大幅に削減|株式会社ラジオ福島様
1953年の本放送開始以来、福島県を代表する放送局として多くのリスナーに愛されている株式会社ラジオ福島様。
県内外に多く存在する放送局ごとに電話回線や通信回線・公共料金などの契約を結んでいる状況により、請求書管理が煩雑だったことから、NTTファイナンスの「法人"ビリングONE"」導入を決定。支払業務の効率化を実現しました。
導入前の課題 |
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導入の決め手 |
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導入後の効果 |
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従来は、送られてくる請求書がインボイス制度の「適格請求書」の要件を満たしているか確認するだけでも相当な時間がかかっていましたが、「法人"ビリングONE"」が発行する請求書はインボイス対応です。担当者の手間を大きく削減することができました。
事例の詳細は、下記からご覧ください。
公共料金も抜かりなくインボイスの取得・保存をしよう
【本記事のまとめ】
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電気・ガス・水道などの公共料金も、仕入税額控除を受けるためには適格請求書(インボイス)の取得・保存が不可欠です。
公共料金のインボイス対応は煩雑になりがちですが、ポイントを押さえて確実に対応していきましょう。
公共料金の請求書の数が多く、支払処理に時間がかかっている状況を抜本的に改善するならシステム導入もおすすめです。
支払い期日が異なる通信費や公共料金などの請求書を1つにまとめられるNTTファイナンスの「法人"ビリングONE"」なら、インターネット環境があればどこでも処理が可能です。
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