請求書はペーパーレス化がカギ!メリット・デメリットや進め方を完全ガイド
請求書をペーパーレス化すると、郵送コストの削減や請求業務の効率化につながります。
しかし、紙保存から電子保存に切り替える際は法律の理解が必要となり、一定の保存要件を満たさなければなりません。
そこで本記事では、下記の内容を紹介します。
- 請求書をペーパーレス化するメリット・デメリット
- 請求書をペーパーレス化する2つの方法
ペーパーレス化の進め方
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目次[非表示]
- ・請求書のペーパーレス化とは
- ・請求書をペーパーレス化する4つのメリット
- ・メリット1.書類の保管スペースが不要になる
- ・メリット2.紙の保管と比べて請求業務を効率化できる
- ・メリット3.人件費カットや効率化によるコスト削減効果が見込める
- ・メリット4.場所の制限がなくなるためリモートワークの促進につながる
- ・請求書をペーパーレス化する3つのデメリット
- ・デメリット1.専用システムを導入する場合はコストがかかる
- ・デメリット2.事前対策をしないと保存していたデータが消える可能性もある
- ・デメリット3.電子化する際は電子帳簿保存法などに則った対応が必要になる
- ・請求書のペーパーレス化を進める2つの方法
- ・ペーパーレス化の進め方を5ステップで紹介
- ・ステップ1.ペーパーレス化で実現したい目的を明確にする
- ・ステップ2.自社の運用体制を見直す
- ・ステップ3.電子化する旨を取引先へ伝える
- ・ステップ4.紙でやり取りする取引先への対応を考える
- ・ステップ5.電子データの改ざんを防止する
- ・請求書をペーパーレス化するなら「楽々クラウド電子帳簿保存サービス by ClimberCloud」がおすすめ
- ・請求書のペーパーレス化に関してよくある2つのQ&A
- ・請求書をペーパーレス化して効率化やコスト削減につなげよう
請求書のペーパーレス化とは
請求書のペーパーレス化とは、紙を使わずに請求書をやり取りすることです。具体的には、メールやクラウドシステムなどで請求書を送付・受領します。
近年、請求書のペーパーレス化が進んだ背景のひとつに、新型コロナウイルス感染拡大の影響があります。
コロナ禍で企業のリモートワーク化が急速に進み、会社に出社しないで働くスタイルが増加しました。
これにともない、会計・経理業務を紙でおこなうことが難しくなったため、請求書のペーパーレス化が促進された背景があります。
紙で管理する場合と比較して「効率化」「コスト削減」の面でも優れているため、実際に請求書をペーパーレス化する企業が増えています。
ペーパーレス化する方法を今すぐ知りたい方は、「請求書のペーパーレス化を進める2つの方法」をご参照ください。
請求書の必要性について理解しておきたい方は、下記の記事をご覧ください。
請求書をペーパーレス化する4つのメリット
請求書をペーパーレス化するメリットは、主に次の4つです。
ペーパーレス化すると「どのような効果があるか」がわかるので、ぜひ参考にしてください。
メリット1.書類の保管スペースが不要になる
従来どおり請求書を紙で保管する場合、やり取りする数が多くなるほど資料も膨大になってしまいます。
しかし、管理資料の増加を嫌ってやり取りの数を減らすのは本末転倒であり、企業が成長するうえでマイナスです。
一方で、請求書をペーパーレス化した場合、書類の保管スペースは必要ありません。さらに紙での管理と比較して、過去の請求書を探し出す作業を大幅に削減できます。
メリット2.紙の保管と比べて請求業務を効率化できる
下記の例のように、請求書をペーパーレス化すると紙の保管と比べて請求業務を効率化できます。
【請求書をペーパーレス化することで効率化できる例】
|
専用のシステムを導入すれば、紙保管の場合に発生していた「目視で確認してからExcelなどに入力する」工程も削減が可能です。
メリット3.人件費カットや効率化によるコスト削減効果が見込める
前提として、請求書のやり取りを紙でおこなう場合は次のようなコストが発生してしまいます。
【請求書を紙でやり取りする際に発生するコストの例】
|
ペーパーレス化すると、紙を印刷して郵送する必要がなくなるため、上記に挙げたコストを削減できます。
それだけではなく、業務効率化による人件費の削減も可能です。
また、取引の内容にもよりますが、請求書を発行する前後では「領収書」または「受領書」の返送が必要な場合もあります。
当然、領収書や受領書もペーパーレス化の対象となり、Web上でのやり取りが可能になるため紙での返送は不要です。
したがって、返送業務をおこなっている企業は、より大きなメリットを得られます。
メリット4.場所の制限がなくなるためリモートワークの促進につながる
請求書を紙で管理する場合は印刷業務が発生するため、印刷する目的で出社が必要になるケースがあります。
また、過去の請求書を確認したくなった場合も、わざわざ出社しなければなりません。
一方で、ペーパーレス化した場合、請求書の印刷や確認する目的での出社は不要です。つまり場所の制限がなくなるため、リモートワークの促進につながります。
会社から離れた場所に住む人材も採用しやすくなり、移動に時間を要していた社員は空いた時間をコア業務にあてることが可能です。
下記の記事では、請求書のペーパーレスには欠かせないデータ化の方法などをについてまとめています。関心のある方はご一読ください。
請求書をペーパーレス化する3つのデメリット
請求書をペーパーレス化するデメリットは、主に次の3つです。
メリット・デメリットを天秤にかけて、どちらが企業にとってより良い選択になるかの参考にしてください。
デメリット1.専用システムを導入する場合はコストがかかる
多くの専用システムは、導入・運用に際して「初期費用+月額の維持費」などのコストが必要です。
システムを導入する際は、社内での比較検討や稟議を通す作業も必要になります。
ただし「人件費カットや効率化につながる」などの理由により、システム導入したほうがトータルコストを削減できるケースは多いです。
デメリット2.事前対策をしないと保存していたデータが消える可能性もある
請求書をペーパーレス化するリスクのひとつが、保存していたデータが消える可能性があることです。
事前に対策をしておかないと、なにか大きな障がいが発生した場合に取り返しのつかない事態になる恐れがあります。
そこで、ペーパーレス化に取り組んでいる企業は、次のような対策をしていることが多いです。
- 記録媒体を活用して独自にバックアップデータを取得する
クラウドサービスを導入し、クラウド上にバックアップしておく
対策を済ませておけばデータが消えるリスクも避けられますので、ペーパーレス化とあわせて自社に合う対策を取り入れましょう。
デメリット3.電子化する際は電子帳簿保存法などに則った対応が必要になる
3つ目のデメリットは、電子化する際は電子帳簿保存法などに則った対応が必要になることです。
電子帳簿保存法とは、所得税法や法人税法に関わる帳簿・書類について、紙ではなく「電子データでの保存」も認める法律です。
電子帳簿保存法に則った対応を取るためには、「真実性」と「可視性」を確保する要件を満たさなければなりません。
真実性を確保する例 |
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可視性を確保する例 |
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電子化する際は、法律への正しい理解や継続して運用するための体制構築が必要になるため、計画を立てて着実に進めることが大切です。
なお当サイトでは、電子帳簿保存法の概要や今すぐ知っておくべき対策がわかる資料を無料配布しています。
電子帳簿保存法への理解を深めたうえでペーパーレス化を進めたい方は、ぜひ下記から資料をダウンロードしてご活用ください。
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請求書のペーパーレス化を進める2つの方法
この章では、請求書のペーパーレス化を進める方法を2つ紹介します。
自社ではどのような対応がベストなのか、考えながら読み進めてみてください。
方法1.紙で受け取った請求書をスキャンして保管する
1つ目は、紙で受け取った請求書をスキャナやコピー機を利用して読み取り、データ化して保管する方法です。
ただし、紙で受け取った請求書をスキャンして保管する場合、法律で定められた要件を満たさなくてはなりません。
【スキャナ保存の要件(一部紹介)】
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上記以外にも保存のタイミングやタイムスタンプに関しての制約などがあり、自社でのスキャナ保存はハードルが高いです。
スキャンする手間を考慮し、効率化を最優先したいのであれば、専用システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
方法2.請求書を電子データで受領して保管する
2つ目は、紙でのやり取りはおこなわず、メール経由やEDI取引など電子データで請求書を受領して保管する方法です。
電子取引データを電子保存する際も、法律で定められた要件を満たさなければなりません。
【電子取引データを電子保存する際の要件(一部紹介)】
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電子取引データの電子保存は、スキャナ保存と比較して保存要件が少なく、法律上のハードルは下がります。
しかし、最初から電子データとして受領する必要があるため、取引先の協力が不可欠です。
すべての取引先を電子データでのやり取りに切り替えることが理想ですが、難色を示す企業も一定数存在することが考えられます。
そのため電子データで受領して保管する方法の場合、完全にペーパーレス化できる可能性は低いです。
これらを踏まえると、「電子データで受領して保管する方法」と「紙で受け取った請求書をスキャンして保管する方法」の2つを併用するのが現実的な選択肢といえます。
ペーパーレス化の進め方を5ステップで紹介
請求書をペーパーレス化する際の進め方は、次の5ステップです。
手順どおりに進めていけばスムーズな運用につながるため、ぜひ参考にしてみてください。
ステップ1.ペーパーレス化で実現したい目的を明確にする
ペーパーレス化で実現したい目的が何かによって、選ぶべき方法は変わります。
例えば「紙保管に必要なコストを削減したい」という目的がある場合、紙で送られてくる請求書は法的要件を満たしたうえでスキャナ保存できる体制の構築が必要です。
また目的と同時に、自社で完結するのか、サービスを利用するのかも考えておきましょう。
自社でのペーパーレス化も不可能ではありませんが、業務効率化やコスト削減を目的にするなら専用サービスを導入するのもひとつの手です。
なお、下記記事では、請求書管理システムを導入するメリットや失敗しない選び方を紹介しているのでぜひご一読ください。
ステップ2.自社の運用体制を見直す
目的を明確にしたあとは、自社の運用体制を見直しましょう。自社完結・システム導入どちらを選択したとしても、今までにない運用が必要です。
例えば、人員配置やマニュアルの作成などを事前に済ませておくと、スムーズに運用しやすくなります。
もしシステムの導入を選択するのであれば、コストも含めて継続運用できる体制を整えることが重要です。
ステップ3.電子化する旨を取引先へ伝える
何も言わずいきなり電子化した場合、取引先を困らせてしまうケースが考えられます。そのため、請求書を電子化する際は、取引先へ事前に周知することが大切です。
取引先によっては、請求書の電子化に難色を示す場合や、紙の請求書しか扱えない場合があります。
そのようなときは、請求書の発行側だけでなく受領側のメリットも伝えることで、紙でのやり取りから電子化へ切り替えてもらえるかもしれません。
ただし、どうしても電子化が厳しい場合もあるため、
- 従来どおり紙で発行する
- ◯年◯月までは紙、以降は電子データで発行
など、すぐの電子化を押し付けるのではなく、取引先に応じて柔軟に対応しましょう。
ここまでの時点で「取引先ごとに電子・紙どちらでの対応が必要か」を判断できるため、Excelなどを活用して取引先の情報を管理しておくのがおすすめです。
Excelを利用した請求書の管理方法を知りたい方は、次の記事をご覧ください。
ステップ4.紙でやり取りする取引先への対応を考える
取引先ごとの情報管理ができたら、紙でのやり取りが必要な取引先だけを抽出し、自社で対応できる体制を整えましょう。
紙でやり取りする場合、請求書を郵送する必要があります。
ステップ5.電子データの改ざんを防止する
電子帳簿保存法の要件を満たすためにも、各々で電子データの改ざんを防ぐ必要があります。
【改ざん防止策の例】
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改ざん防止策がとれていない場合、法的に有効にならないので注意が必要です。
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請求書のペーパーレス化に関してよくある2つのQ&A
最後に、請求書のペーパーレス化に関してよくある2つのQ&Aに回答します。
気になったものがあれば、ぜひチェックしてみてください。
Q1.ペーパーレス化(電子化)した請求書を送るのは法律的に有効?
ペーパーレス化(電子化)した請求書を電子メールなどで送付することは、法律的にも認められた行為です。
ただし、電子帳簿保存法で定められた要件を満たす必要があり、法律への理解が欠かせません。
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Q2.請求書をペーパーレス化したときの案内はどうしたら良い?
請求書をペーパーレス化したときの案内には、「ペーパーレス化したときのメリット」と「なぜ導入するのか」を記載するのがおすすめです。
加えて、取引先から同意を得るための文章と、従来どおり紙でも対応できる旨を添えるとより良い印象を与えられます。
下記に電子化する案内の文例を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
〇月〇日 請求書電子化のご案内 拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格段のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。 企業におけるテレワーク推進への重要性が高まるなか、弊社では「ペーパーレス化」「請求金額のご案内の迅速化」を目指すこととなりました。 敬具 【記】 ・開始月日 ○○年○月度締め発行分より ・概要 お客様がインターネット上で、請求情報を簡単にご確認いただけるサービスです。 ご案内の内容につきまして、ご不明点やご質問、また請求書郵送のご要望などがございましたら、以下担当までご連絡をお願いいたします。 【問い合わせ先】 |
請求書をペーパーレス化して効率化やコスト削減につなげよう
本記事のまとめ
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請求書のペーパーレス化が実現すれば、書類の保管が不要になったり人件費の削減につながったりと、企業にとってのメリットが大きいです。
取引先に案内しておくことでトラブル防止にもつながるため、電子化する際は必ず事前に伝えておきましょう。
なお、経理DXを進めると請求書のペーパーレス化を実現しやすくなります。経理DXとは、最新のデジタルツールを活用して業務フローや従業員体験などを変革させることです。
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